• 古民家の基礎知識

吹き抜けのある古民家のリフォーム事例│寒さ対策を徹底して冬でも快適な暮らしへ

古民家に吹き抜けを設けると、部屋には開放感が生まれ、立派な梁にも美しい趣が感じられます。その一方で、天井が高いと寒いのでは…?と不安に感じることがあるかもしれません。

そこで今回は、冬も快適に過ごせる吹き抜け古民家のリフォーム事例や、効果的な寒さ対策などを解説します。

冬も快適!吹き抜け古民家のリフォーム事例

ハレノヒ住まいが行った古民家の吹き抜けリフォームの事例をご紹介します。事例では、古材の美しさを際立たせるとともに、寒さ対策を実施しました。古民家に吹き抜けをつくるときのイメージづくりにお役立てください。

吹き抜けから柔らかな光が差し込むM様邸

築60年以上の古民家を二世帯住宅に建て替えたM様邸です。リビング上部を吹き抜けにし、明かりを取りつけたことで、暗くて圧迫感のあった居間が一気に開放的に。吹き抜けにしたことで梁の美しさがいっそう引き立ち、上質な和モダン空間に仕上がりました。

寒さ対策としては、シーリングファンを設置して暖かい空気を循環させ、暖房効率をアップ。明り取りから差し込む自然光も、暖かさに一役買っています。

古民家に吹き抜けを設ける利点とは?

古民家に吹き抜けをつくるメリットは、主に「開放感」「梁の存在感」「自然光の明るさ」を得られる点です。吹き抜けを設けることで、古民家の欠点をカバーできたり、古民家の良さを引き出したりすることができます。それぞれ詳しく見ていきましょう。

開放感が生まれる

古民家の天井は低いことが多く、床から天井まで1.8メートル程度の古民家もあるほどです。現代の住まいは建築基準法で「居室の天井の高さは2.1メートル以上」と定められています。さらに、大半の住宅はこれ以上の天井高を確保しているため、現代住宅に慣れている方が古民家を訪れると、特に低く感じるかもしれません。

古民家の天井が低いのは、昔の日本人の身長が低かったり、2階の作業場を広く設けたりするためですが、いずれにしても現代に生きる私たちは窮屈に感じるものです。

こうした窮屈さを解消するのが、吹き抜けです。1階の天井を外して吹き抜けにすることで、一気に開放的な空間に。部屋が広くなくても視覚的に広がりを感じられるため、狭い空間を広く見せたいときにも役立ちます。

梁が見えるおしゃれな空間になる

天井を吹き抜けにすると、隠れていた立派な梁を見せることができます。梁は日本家屋の代名詞ともいえる構造材。古民家の梁には現代では手に入りにくい立派な丸太を使っていることも多く、経年変化によって艶を増した丸太が放つ存在感は圧倒的です。

そのため、古民家リノベーションではあえて梁を露出させ、 “見せる梁”にするケースが多いです。特に縦空間が広くなる吹き抜けは梁の存在が際立ち、よりいっそうデザイン性の高い空間になります。実際、「梁を見せたい」という理由で古民家リノベーションを決めた施主様もいらっしゃいました。

梁といえば和のイメージが強いかもしれませんが、お部屋のテイストに制限はありません。和モダン、シンプルモダン、洋風、北欧風など、どんなタイプでもおしゃれに決まります。

自然光を取り入れられる

古民家の間取りには、「田の字型」が多く採用されています。たとえば家の中心に居間が配置されている場合は、居間に自然光が届かず暗くなりがち。これではせっかくの家族団らんも楽しめません。

吹き抜けには、暗いお部屋を明るくする効果もあります。光がほしい部屋に吹き抜けをつくり、吹き抜けの2階部分に窓を設置すれば、1階まで自然光を取り入れることが可能です。

高い位置から入る光は、部屋全体を明るく照らします。隣家が近いなど周辺に障害物があっても光を取り込みやすく、また日照時間が短い冬でも光を取り込めるので、一年中明るさを確保できる点も魅力です。室内から星を眺めることもできますね。

吹き抜けのある古民家が寒い理由

吹き抜けをつくって広い空間にすると、冬の寒さが気になる方は多いかもしれません。たしかに広い空間は、狭い空間よりも暖房効率は悪くなります。また、暖かい空気は上に逃げ、冷たい空気は下に溜まるため、高さのある吹き抜けは特に足元が冷えがちです。

しかし、吹き抜けのある家が必ずしも寒いというわけではありません。気密性と断熱性がある家は、吹き抜けがあっても暖かさを確保できます。

たとえば、日本より寒さが厳しい北欧では古くから吹き抜けを採用していますが、家の中は一日中ぽかぽか。これは、気密性と断熱性を重視した家づくりを行っているためです。

一方、日本の古民家は、冬の寒さよりも夏の湿気対策を重視しているため、風通しがいい反面、断熱性は劣ります。そのため古民家に吹き抜けを設けるときは、何らかの断熱対策が必要です。

吹き抜けの間取りにおすすめの寒さ対策

古民家に吹き抜けをつくる際に、おすすめの寒さ対策を3つご紹介します。古民家の状況を見ながら適した方法を選んでいきましょう。

家の各部を断熱仕様にする

まずは、外の冷気を室内に入れない対策です。根本対策としては、外壁、屋根、床下を断熱仕様にするのが有効ですが、その前に検討していただきたいのが窓の断熱。冬の暖房時、室内の暖かい空気が逃げる原因の約6割は窓にあるといわれています。

窓の断熱対策としておすすめなのは、「二重窓」や「複層ガラス」にする方法です。気密性が高まり断熱効果を得られるうえ、防音性も高まります。また、既存のサッシを活かせるため、古民家のレトロな雰囲気を損ねません。

暖かい空気を循環させる

さきほどご紹介したとおり、暖気は上に流れていくため、室内の空気を循環させると暖かさはアップします。おすすめは、吹き抜けの天井部分にシーリングファンやサーキュレーターを設置する方法です。上に溜まった暖気が攪拌され、室内の温度を均一化できます。

室温が均一になると暖房の効きが良くなり、電気代の節約にもつながります。また、シーリングファンは意匠性に優れているため、吹き抜けをおしゃれに印象付けたいときにもおすすめです。

吹き抜け部分を冬だけ塞ぐ

寒さが気になる冬だけ、吹き抜け部分を塞ぐ方法もあります。気軽にできるのが、天幕カーテンの設置です。吹き抜け部分に天幕カーテンを取り付け、冷え具合に応じて開閉します。透過性のある素材を選べば、室内に柔らかな自然光がそそぎます。

天幕カーテンは、市販のカーテンと突っ張り棒でDIYすることも可能です。カーテンの両サイドにカーテンリングを付けて突っ張り棒に通せば出来上がり。簡易な寒さ対策ではありますが、材料さえあればすぐに行えます。

暖かい吹き抜けの古民家で快適に暮らそう

天井が低く暗くなりがちな古民家も、吹き抜けを設けることで開放感のある明るい空間に仕上げることができます。適切な寒さ対策とセットで行えば暖かさを確保できるため、寒さが気になる方もご安心ください。

古民家リノベーションを手掛けるハレノヒ住まいでは、これまでの実績やノウハウを活かし、お客様の古民家に寄り添ったご提案をさせていただいています。吹き抜けのある古民家で、今よりもっと心地よい暮らしを始めてみませんか。

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